FN2シビックR エアコンが走行中停止?原因はコンプレッサーの…
あっついですね~。ども、空調服が手放せないテクニカルステージです!
この時期に大変多いエアコンの修理ご依頼ですが、少し変わった症状の事例があったのでご紹介しようかと思います。車両はこちら
FN2シビックユーロRです。前回はディスプレイ修理してますね、いつもありがとうございます。
症状としては走行中に冷気が出なくなり生ぬるい風に変わるとの事でしたが、その症状が出るタイミングがだいたい決まった場所で発生するそうです。
状況だけ聞くとエアコン配管の詰まり等でのガス高圧化やリレーの故障等が考えられますが、一度エアコンが効かなくなるとエンジンを止めて少し置かないと冷たい風が出ない様なので、コンプレッサーかリレーが怪しいです。
まずは原因の切り分けの為に症状発生時にコンプレッサーまで電源が来ているのかを調べます。
エンジン冷間時から約15分ほど走行すると症状が発生、2度ほど繰り返しましたが同じような乗り方であれば確かに同じような場所で発生します。真夜中の山道で毎回同じ症状なら怪談になりますな(笑)
会社に帰り電源を確認するとしっかりと入力されているのでコンプレッサー確定です。
しかし、症状が出る前にはエアコンの効き含め全く問題がなく、症状発生後もマグネットクラッチは動いているのが確認できます。
整備書で確認するとクラッチの隙間調整をシムで行うようで、摩耗により隙間が広がり圧着率が落ち、更にコンプレッサーの高温化で隙間が広がるもしくはクラッチの摩材の摩擦係数が下がり滑り出すのではないかと考えられます。
マグネットクラッチの交換のみで改善されると思いますが、走行距離が10万キロ超えなこともあり後のことを考えASSYでの交換となりました。
コンプレッサー取り外すと隙間はこんな感じ
新品のクラッチと比べると摩材もかなり剥がれ落ちていますね。摩材位置も変更になっているので対策品かもしれません。
1枚目の画像が新品のクラッチを規定値の隙間で調整して組み込んだもの、2枚目は元のコンプレッサーです。全然違いますね(^_^;)
旧コンプレッサーは既定値から大きく外れています。
その他ベルトやプーリー等も交換して真空引きとガスの充填で作業完了。猛暑日の中30分以上走行しても問題なくエアコンは稼働しています。
これで暑い夏も乗り切れますね♪ご依頼ありがとうございました!
さて、今回のエアコン修理でしたが、最終的にはマグネットクラッチが原因でした。
しかし、クラッチ滑りが原因の症状は急加速時等のエンジントルクが掛かるときに発生することが多く、今回のように温度で滑り出すことは稀だと思います。
梅雨時期には発生していなかった様ですので、外気温が35度近くになると発生する微妙な状態だったのでしょう。
電気が来ていたらとりあえずリビルト交換してしまうことが多い昨今ですが、今回のようにしっかりと原因を特定して修理内容を決めていくことも大切です。
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