BRZクラッチ＆フライホイール交換！滑り始めたら早めの交換が肝心♪

車を操る楽しさが最大限味わえるMT（マニュアルトランスミッション）車、かなり少なくなってきましたがまだまだ人気ですね♪

こんにちは～テクニカルステージです。

昨今の殆どの新型車はAT・CVT車ですが、やはり運転していて楽しいMT車を好んで乗っている方も多いです。

何度か記事にしましたが、MT車で走行距離が多くなってくるとクラッチディスクという部品が摩耗し、走行ができなくなってしまう場合があります。

軽度な症状では、アクセルを踏み込んだ時にあまり加速せずにエンジン回転が上がっていくような状態になり、そのまま放置するとクラッチを繋いでも車が進まなくなります。

クラッチ関連の修理は放置すればするほど交換部品が多くなるので、軽微な症状が発生しだした時点で対応をおすすめしています。

今回はBRZ クラッチ滑り修理のご依頼です。車両はこちら

スバル BRZ、いいですね～。私はBRZ派です(笑)

少し前から滑りの症状が発生していたようですが、いよいよ進まなくなってきたとのことで修理ご依頼でした。

積載車で引取に伺ったのですが、フルフラット積載車のスロープでも登れないほどの症状で、ちょいと勢いつけてなんとか搭載できました。

症状的にはクラッチで間違い無いので、サクッとミッション降ろしちゃいましょう。

まずは室内のシフト周りの部品から。

その次はマフラーやプロペラシャフトとか外していきます。

だいぶ端折ってますがミッションを無事取り外し完了です。水平対向ですがFRなんでインプ等に比べるとかなり楽に降ろせますね。

ズルズルに滑っていたのでディスクの削りカスもかなり発生しており、本体もかなり摩耗しています。

そして症状が進行した際にだいたいダメになるのがこのフライホイールで、すべらせることで温度が異常に上がりヒートクラックやひずみが発生します。

このような状態になったときには、そのまま使用するとジャダーや滑りの原因になるので、交換や研磨が必要になります。

研磨は業者さんも少なくなりすぐに加工できないことも多いので、殆どの場合は交換対応になります。

車両によって結構な金額になるフライホイールですが、軽度な症状で対応した場合はほぼ再使用可能です。

必要な部品を発注したら清掃しましょう。今までの汚れがたっぷり溜まってますからね。

ついでに替えたい色々なパーツもリフレッシュ。永く乗るんであればシールやゴム類は変えたほうが良いですよ。

レリーズ周辺のグリスアップと組付け。

新品のフライホイールを組み込み（写真途中ですが）。

センターを出してミッション組んだら、元のとおりに戻して作業完了！と思ったら…

クラッチのレリーズシリンダーからフルード漏れが(^_^;)こちらもOHして今度こそ作業完了です。

ちなみにクラッチ交換時はレリーズシリンダー外すので、交換前と交換後に確認することは重要です。

交換前に確認したときはフルード漏れがなくても、フォークから取り外し時にピストンが押しきった状態になるので稀にフルード漏れが発生する場合があります。

試運転を行い走行に問題ないことを確認したら納車です。ご依頼ありがとうございました！

今回は少なくなってしまったクラッチ交換のご依頼でした。

近年のAT・CVTはMTの人力操作よりも、エコ運転・スポーツ走行共に性能が高くなりました。

しかし、古い考えかもしれませんがMT車の楽しさには敵わないと思っていますし、少しでもいいのでMT車が長続きしてくれたらなぁ～と思っています