テクニカルステージが考える安全な車検と整備の進め方をご紹介♪

タント車検整備

こんにちは!テクニカルステージです。

すでにご存知かと思いますが、とある大手企業の不祥事により車やバイクの業界だけではなく、日本全体にも大きな波紋が広がっています。

当初は事故・保険関係の不正等が大きくクローズアップされていましたが、取材や調査が広がっていく中で車検や整備等の身近で一般的な問題も大きく取り上げられる様になっています。

問題を起こした大手企業はもちろんの事、様々な箇所で書き込まれる一部の筋違いなコメントに対してもテクステでは思うところが多々あります。

しかし、評論家でもなければお国の機関でもありませんので、当社がブログ等で発言をすることも少し違うのかなぁと考えています。

そこで今回は、テクニカルステージが行う車検整備の進め方を、実際に行った車検の状況とともに、順を追ってご説明しようかと思います。車両はこちら

タント車検整備

今回はダイハツタントの車検です。

まずはお預かり時にお客様から現状気になっていることをお伺いし、簡単に確認できる下回り等を点検します。

例えば加速の感じや異音の有無、今までにどのような整備を行ってきたかなどですね。

当社でメンテしてきた車両は基本的にデータが残っているのでだいたいの状態は把握できますが、初めての入庫車両や他社での整備履歴がある場合はその状況を加味しながらメンテプランを考えます。

また、同時に[車検後、何年車両を乗る予定か]もお伺いします。

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今回はラジエター破損・ブーツ等破損・ブレーキパッド交換時期と結構な整備内容になりそうです。

ここで大まかな金額をお出ししますが、お客様の予算と先程聞いた使用予定年数を考慮に入れて整備内容を考えます。

例えば今回はラジエターやドライブシャフトブーツの破損ですが、最後の車検で2年乗るだけであれば中古ラジエターやブーツ交換のみでも十分かと思います。

しかし、中古ラジエターは使用年数によってはすぐに破損することも考えられますし、ドライブシャフトは砂や水が混入していたので、きれいに清掃したとしてものちに異音の原因になります。

当お客様は免許返納を4~5年後に考えておりその間の車両入替も予算的に厳しいとの事で、今回はそれなりの金額を掛けて残りの年数を不安無く乗れるように整備することになりました。

タント車検整備

整備内容が決まったらエンジンルームと下回りの清掃を行います。

現在はここまでする業者さんも少なくなりましたが、テクステでは異常の早期発見や車両の維持のためには必須と考えているので必ず行います。

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シャフトやブーツ類の交換です。

今回はリビルトドライブシャフトに交換しますが、ブーツのみの交換かASSY交換かは状況をよく考え決定します。

交換箇所が多い場合(今回はすべてのブーツ)や水や砂等の混入があれば、組み換え工賃等考えてリビルトが良いかと思います。

タント車検整備

この画像はステアリングラックブーツの画像です。

ひび割れがありますが、実はこの状態でも車検は合格できます。

しかし次の車検までは絶対に持ちませんし、車検後に破れた場合は目視かステアリングに異常が発生しない限り気づきません。

このように後のことも考えて部品を交換することが[予防整備]です。

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ブレーキパッドもこんなに摩耗しています。こちらもそのまま車検に通りますが、さらに摩耗が進んだことを気づかなかった場合は大変危険です。

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リアのドラムブレーキは特に問題なし、きれいに清掃とグリスアップ。

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スパークプラグも確認。一年ほど前にコイルと同時交換してますので続投です。

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ラジエターは前回りごっそり外して交換。

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アッパータンクにクラックがある事がわかりますね。車検の期日がもう少し先ならヒートしていたかもしれません。

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ブーツ等の交換部品たち。

さて、一通りの整備は終わり、油脂類の交換等も行ったらいよいよ車検本番です。

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次の日の朝イチ、曽根の車検場にやってきました。

テクステは指定工場ではないので車検時は持ち込み検査になります。つまり何も不正が出来ません(笑)

しっかり整備を行っているので問題なく合格。さっさと帰りましょう♪

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帰り着いたら納車準備です。エンジンや下回りもきれいになったので室内や内装もきれいにしましょうね。

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納車時は交換した部品を確認してもらいながら作業内容をご説明します。(ドラシャはコア返却しているので無いですが…)

なぜこのように破損するのか・なぜ交換が必要なのかご説明すると興味深く聞かれるお客様が多いですね。

慣れ親しんだお客様は説明いらないって方がほとんどですが(笑)

交換していない部品や、運転時にテクステで気になったことも同時にご説明して今後の注意点等もお伝えします。

説明が終わったら納車となりすべての作業が完了です。タントのお客様ご依頼ありがとうございました!

さて、テクステでの車検整備はこんな感じで進める場合が多いです。大まかにフローチャートにすると

  1. 入庫、整備方針の打ち合わせ
  2. エンジンルームと下回りの清掃
  3. リフトアップ
  4. 整備開始※この際に問題が発見した場合は再度実車確認してもらう場合あり
  5. 整備完了
  6. 車検検査
  7. 納車準備
  8. 車両の状況説明、納車

となっています。

持ち込み車検と言うこともありお預かりもだいたい2日前後から、今回のように整備や部品発注が多いと1週間近くお預かりになる場合も多いのでご了承ください。

また、今回の車検では検査合格するが、予防整備として交換した部品が何点かあります。ラックブーツやブレーキパッドの交換ですね。

予防整備の考え方ですが、ぶっちゃけて言いますとテクステではお客様で判断しています。

例えばブレーキパッドの摩耗ですが感じ的には残り2,000~3,000キロほど走行できるかと思います。

ではなぜ交換をオススメしたのか、それはお客様が車に詳しくなく、日頃のブレーキパッド点検を行うことが出来ないからです。

摩耗センサーはありますが異音に気づかなかった場合は、更に摩耗して最悪の場合は事故も起こるかもしれません。

私が同車両に乗っていた場合は、もう少し様子を見ながらギリギリまで使用します。

もし、車に詳しく車両の状態をしっかり把握しているお客様であれば、状況を説明しつつ交換していないと思います。

これは、車に詳しくないからだまして不要な交換をしているのではなく、詳しくない方だからこそ次の車検までの2年間の間になるべくトラブルが起きないような整備を行っているのです。

もちろん、お客様には「車検には通るが次の車検までは持たないのでどうしますか?」と必ず確認をしています。

これは車検時のみではなく、タイヤの摩耗等でも同じです。

最近はセルフのガソリンスタンドが増えたことで、空気圧点検をしっかり行えてない車両が大変多いです。

そのため、多少の摩耗やゴムのヒビでもこまめに点検する人としない人では危険性が大きく変わります。

オイル交換や点検を定期的に行っている車両では意識の高いお客様が多いので、タイヤに多少の摩耗やヒビがあったとしてもご説明して経過観察で対応してもらうことが多い反面、車検時のみオイル交換や空気圧調整するようなお客様は少し早めのタイヤ交換をオススメしています。

テクステのブログをご覧になっているお客様は車やバイク好きの方が多いので、[車検時しか点検しない人なんているの?]と思うでしょうが…結構います。

そういったお客様は車検時にかなりの金額が必要になったりするんですよね。

車検はあくまで2年毎の定期試験であり、2年を安全に乗れるための制度ではありません。

安さや早さのみを考えるのではなく、しっかりとした自動車・バイクの環境や車検整備の考え方をみんなが意識することで、業界全体の古い悪しき風習も変わってくるんだと思います。

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